【孤独死とゴミ屋敷の整理事例】かつて几帳面だった妹が抱えていたもの

2025年5月8日

ゴミ屋敷 40代女性
今回は、40代の女性が亡くなられた後、ご遺族である姉妹の方からご依頼をいただいたゴミ屋敷の整理事例をご紹介します。

■ きっかけは突然の訃報でした

ご依頼者は、亡くなられた女性の実のお姉様でした。
 
妹さんは会社で責任ある立場を任されており、職場ではしっかり者として信頼を寄せられていたそうです。実家にいた頃も非常に几帳面で、掃除や整理整頓が好きな、どちらかというと“完璧主義”な性格だったといいます。
 
しかし3年ほど前から、妹さんはご家族を部屋に入れなくなり、徐々に連絡も減っていったとのことです。
 
そしてある日、ワンルームマンションで亡くなられていたことが発見されました。

■ 知らなかった現実に直面して

驚いたのは、亡くなった後に初めて部屋に入ったご遺族が見た光景でした。室内は物やゴミで埋め尽くされ、いわゆる「ゴミ屋敷」と呼ばれる状態になっていたのです。
 

「まさか妹が、こんな状態で暮らしていたなんて…」
 

ご遺族は深いショックを受けながらも、なんとか自分たちで片付けようと試みられました。しかし、精神的な負担が大きく、片付けを進めることが難しいと感じたタイミングで、弊社へご相談をいただきました。

私たちが大切にしていること

お部屋の片付け作業では、ゴミと遺品が混在しているため、丁寧な仕分けと配慮が求められます。ご遺族の思いに寄り添いながら、写真や書類、思い出の品などはしっかりと確認し、必要に応じて保管・お渡ししました。
 
整理作業が進むにつれ、ご遺族の表情にも少しずつ落ち着きが見えてきました。
 
作業後、お姉様からは「妹のことをちゃんと見送ることができた気がします」とのお言葉をいただき、私たちにとっても忘れられない現場となりました。

■ 孤独と向き合う社会で、できること

孤独死やゴミ屋敷は、本人の努力不足ではなく、環境や心の疲弊、頼れる人の不在などが複雑に絡み合った結果です。
 
誰かが「助けて」と声を上げられたときに、受け止められる社会であること。その一端を担えるよう、私たちは日々の業務に取り組んでいます。
 
同じように悩んでいる方、ご家族のことでお困りの方がいらっしゃいましたら、どうかひとりで抱え込まず、ご相談ください。

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