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特殊清掃と遺品整理のどちらも出来る業者にご依頼を ! Vol1

2022年8月30日

孤独死が起きた際は、特殊清掃と遺品整理のどちらも出来る業者にご依頼を!

地域や人々との繋がりが希薄化していることで、高齢者による孤独死は年々、増加傾向にあります。
自殺者が増え続け、若者までもが尊い命を自ら絶つことさえある現代社会では、いつ身近に孤独死が起きてもおかしくありません。
この記事では、親族などの身近な人が孤独死してしまった場合に、どのような対処をすべきかを解説致します。
混同しがちな特殊清掃と遺品整理の違いや、特殊清掃業者の選び方など、為になる情報をお伝え出来ればと思います!

孤独死の現場を素人が清掃するのは危険!

孤独死を発見した場合は、速やかに警察に通報しましょう。異常な数のハエやゴキブリ、悪臭等で孤独死を察知できる場合がありますが、勝手に手を出してはいけません。自殺または殺人事件の可能性があるため、警察に現場検証をしてもらうことが先決です。
孤独死の現場に入室できるようになったとしても、現場の清掃を素人が行うことは絶対に辞めましょう。何故なら、遺体から漏れ出た液体や害獣、害虫から細菌感染の恐れがあり、危険な状態だからです。
特殊清掃員が孤独死の特殊清掃を行っている最中で足に怪我をして、細菌によって左脚を切断せざるを得ない状況になったというのは有名な話です。特殊清掃員は防護服や防毒マスクを着用し、対策をした上で清掃に取り掛かります。
それだけ万全な準備をしたとしても孤独死の現場は危険が多く、予期せぬ事故が起こりえるため、必ず特殊清掃のプロに依頼するようにしましょう。

特殊清掃と遺品整理の違いとは?

親族に孤独死が起きた際は、特殊清掃と遺品整理を行わなくてはなりません。どちらも必須な作業であるので、よく混同されがちですが、2つの内容は違います。どのような違いがあるのか、ご説明致します。

1.特殊清掃と遺品整理の作業内容の違い
特殊清掃は、「孤独死の現場を原状回復すること」です。原状回復とは、住居を退去する際に入居時の状態に戻すことを意味します。
孤独死の現場は、遺体が放置されていたことにより害虫、害獣、悪臭、汚れ等入居時からかけ離れた状態になっているため、それらを取り除き、回復しなくてはなりません。

・特殊清掃の作業内容
特殊清掃の作業内容は、以下の通りです。
・遺体から漏れ出た体液や糞尿の処理
・消毒、除菌
・害虫や害虫の駆除
・消臭
・解体やリフォーム
上記の他に、特殊清掃業者には遺品整理もセットで行ってくれる業者もいるため、まとめて両方を依頼するのがおすすめです。

・遺品整理の作業内容
遺品整理の作業内容は、以下の通りです。
・遺品の分別
・遺品の整理
・遺品の搬出
・遺品の処理
遺品整理を依頼すると、故人の思い出の品や貴重品等を仕分けてくれます。
業者によって作業内容に違いがあるので、確認しておきましょう。

2.特殊清掃と遺品整理の料金の違い
特殊清掃と遺品整理は作業内容が違うため、料金も全く異なります。
それぞれの相場の料金は以下の通りです。

・特殊清掃の料金の相場

間取り 料金相場 作業人数

1R・1K   70,000円~300,000円    2~3名

1LDK~3LDK   150,000円~500,000円   3~7名

4LDK~    200,000円~700,000円    4~10名

・遺品整理の相場の料金

間取り 料金相場 作業人数

1R・1K    30,000円~100,000円    1~2名

1LDK~3LDK   100,000円~400,000円   2~6名

4LDK~    300,000円~600,000円    4~8名

相場は大体、このようになっております。 

料金に幅があるのは、現場の状態によって清掃作業の内容が大きく異なること、遺品整理の必要な物品の量や種類によって処分費等が変化することが理由です。
業者に事前に見積もりをして貰うことで、大体の目安の料金を算出しやすくなります。

後編へ続く

高齢者のゴミ屋敷問題  Vol.2

2022年8月13日

高齢者の家のゴミ屋敷片付けは、家族が対応するのは難しい…!
 
ゴミ屋敷は、怪我や病気、火災原因になりやすい危険な状態です。近隣住民とのトラブルに発展したり、孤独死のリスクも高まるため、なるべく早く対処する必要があります。
高齢者の同意を得る前に片付けを始めると関係性に亀裂が入る原因になってしまいますので、まずはゴミ屋敷化した家のリスクについて伝え、片付けを行う必要性を理解してもらうこ1とが重要です。
 
しかし、ゴミ屋敷化した家を片付ける必要性を理解してもらった上で片付けを開始したとしても、ゴミ屋敷の片付けは家族で対応することは難しいのが現状です。
長年溜まったゴミを家族で片付けするのには膨大な時間と体力がかかる上に、「昔は出来た片付けが出来なくなったせいで家族に迷惑をかけている」と高齢者が思い込み、精神的負担になってしまうことがあります。
ゴミ屋敷化させてしまう高齢者は「人に迷惑をかけたくない」という気持ちが人一倍強く、その状態が続いたことでゴミ屋敷にしてしまっているため、更に辛い気持ちにさせてしまう可能性があります。また、家族が片付けをしていると明らかにゴミに見えるものでも「それは捨てたくない」「それはゴミではない」とゴミを捨てる際に止めに入ることも多いようです。
「自分が大事にしているものを捨てろと言うなんてあんまりだ!」としまいには怒り出す場合もあります。
 
折角ゴミ屋敷の片付けを手伝いたいという気持ちがあっても、身近な存在である家族では中々上手くいかないケースが多いのです。
 
 
第三者としてゴミ屋敷専門業者にお任せください!
  
 
家族でゴミ屋敷を片付けるのが難しい…という場合は、
第三者としてゴミ屋敷専門業者に依頼するのがおすすめです。
 
ゴミ屋敷専門業者に依頼するメリットとして、以下が挙げられます。
  
 
1.「人に迷惑をかけている」という思いが軽減される
「人に迷惑をかけたくない…」という思いが強い高齢者でも、”仕事”としてゴミ屋敷を清掃している業者に対してであれば、頼める場合が多いです。
誰かに迷惑をかけたくないと思い続け、ゴミ屋敷になってしまったというのであれば、家族に片付けをさせることは辛い気持ちになりがちです。
「仕事としてお金を渡し、働いてもらう」ということを伝え、ゴミ屋敷専門業者に依頼することは高齢者にとって、精神的負担が軽減されます。
 
2.家族の力では捨てられなかったものが捨てられる
家族が諭しても怒り出したり、喧嘩になってしまい捨てられなかったものでも、第三者に諭されることで捨てられるということもあります。
家族に対してはどうしても、甘えてしまったり、意地を張ったりしてしまうために強気で反発をしてしまいますが、第三者に言われることで冷静になってくれる場合が多いです。家族だけでは処分できなかったものでも、第三者が介入することで多くのものを処分することができ、より家を綺麗にすることが可能です。
 
3.素早く、確実にゴミ屋敷を片付けられる
ゴミ屋敷の片付けは専門業者であれば、素人が片付けをするよりもスピーディに、確実に終えることができます。
忙しい合間を縫って家族のために片付けをするのは体力的にも時間的にも大変です。
1日頑張ったとしても、終わらずにまた後日…と先延ばしになってしまうこともしばしば。
ゴミ屋敷片付け専門業者であれば部屋の状態にもよりますが、大半は1日で綺麗になるため、片付ける家族の精神的にも肉体的にも楽なのが嬉しい点です。
 
高齢者がゴミ屋敷の片付けを誰かに頼むことに抵抗があるようでしたら、その旨を伝えてください。
スタッフが高齢者本人から直接お話を聞き、ご相談に乗ることも可能です!
 
 
まとめ
高齢者がゴミ屋敷化させてしまいやすい原因はご理解頂けたでしょうか?
 
加齢による心身の衰えや時代背景といった様々な要因があるため、高齢者のゴミ屋敷問題は簡単に予防できるものではありません。
家族がサポートをしながら然るべきサービスを利用して継続的に予防をする必要があります。
もし、ゴミ屋敷化してしまった場合はなるべく早く片付けをすることが大切です。
高齢者のゴミ屋敷片付けは若年層の片付けよりも難航するケースが多いため、ゴミ屋敷片付けの専門業者にお任せください。
高齢者も納得できるように、適宜ご相談をしながら清掃させて頂きますので安心してご依頼くださいね…!

高齢者のゴミ屋敷問題  Vol.1

2022年8月1日

高齢者が家をゴミ屋敷化させてしまう原因と対策とは?
家族だけでは対処が難しいケースも!

 
「綺麗好きだった祖母や祖父の家が散らかっていることが多くなった…」と気付いたら、家がゴミ屋敷化する可能性のある危険なサインです。
どんなに綺麗好きな人でも、加齢による心身の影響で行動パターンは変わってしまうもの。ゴミ屋敷には病気や怪我などの様々なリスクがあり、ゴミ屋敷化してしまった家の対処には家族のサポートが必要不可欠です。
この記事では、高齢者が家をゴミ屋敷化させてしまう原因とその対処法について解説いたします。
一人で悩みがちな高齢の家族に対し、どのように接することが最適なのか、ご参考になれば幸いです。
 
高齢者の家はなぜゴミ屋敷になってしまうのか?
5つの要因と対策を解説していこうと思います!
高齢者は若者よりも家をゴミ屋敷化させてしまう傾向にあり、心身の影響や生きてきた時代背景によるものなど原因は多岐に渡ります。
「どんなに注意しても祖父や祖母の家が、訪れる度に汚くなっている…」と気付いたら、家がゴミ屋敷化する前兆かもしれないと意識をすることが大切です。
高齢者の家がゴミ屋敷化する5つの要因は以下になります。
 
1.簡単に物を捨てられない心理
2.老化による心身の衰え
3.人を頼れない状態
4.セルフネグレクト
5.認知機能の低下

 
なぜ高齢者がゴミ屋敷化させてしまうのか、要因と対策についてひとつひとつ解説いたします。
家をゴミ屋敷化させてしまう恐れのある高齢者とその家族はそれらをしっかり理解し、ゴミ屋敷化を予防できるよう心がけていきましょう。
 
 
1.簡単に物を捨てられない心理
高齢者は物がなく困窮していた戦時中や戦後を経験しており、他の世代に比べて物に対する執着が強く、物を捨てられない傾向にあります。
「これはまだ使えるから捨てないでおこう」という考えが働き、古くなった物がいつまでも家にあるため、年々物は増えるばかり。
物を大事にするのは良いことですが、捨てられない状態が続くと収納できなくなり、ゴミ屋敷に近づいていきます。
高齢者の物を大事にする考え方を頭ごなしに否定しては関係性が悪くなるだけなので、そういった背景があることを念頭に置いて、捨てるものと捨てないものについて丁寧に話し合うことが大切です。
 
 
2.老化による心身の衰え
老化により足腰が弱くなり、体力が大幅に低下した高齢者にとって掃除は大きな負担になります。
高齢者は掃除をしたくても身体が思うように動かず、中々掃除が進まないという状況に陥りがちです。
身体が思うように動かないことで精神的に参ってしまい、物事に対して気力がなくなった結果、片付けをしたりゴミ出しをするという意識が希薄になったりする人も多くいます。
高齢者には体調が悪い時は手伝いにいくことを伝えておいたり、心身に不調が多い場合は介護サービスを利用するなどしてサポートをできる体制を整えておきましょう。
 
 
3.人を頼れない状態
高齢者は、昔自分が当たり前のように出来ていたことを人に頼むことに抵抗のある人が多いです。
以前は出来ていた筈のことを人にやってしまう申し訳なさや情けなさから、人に頼むべき状況であるのにも関わらず、その状態を隠してしまう傾向にあります。
家を片付けたくても片付けられないまま人に頼らない状態が続くと、家の中にゴミが散乱していき、やがてゴミ屋敷に。
人を頼ることに抵抗がある高齢者は何度声をかけても、中々頼ってくれず対処が難しい状態です。根気よく、家族に頼って貰えるように働きかけていく必要があります。
 
 
4.セルフネグレクト
加齢による身体機能の低下は自己放棄や自己放任といわれるセルフネグレクトに陥る原因になります。
セルフネグレクトは自分のことに興味関心がなくなり、どんなに不衛生でも気にならなくなってしまう状態のこと。
部屋中にゴミが散乱していたり、汚れた衣服を着続けるといった特徴があり、自分自身にはそうした自覚がないため、ゴミ屋敷化するリスクが非常に高くなっています。
セルフネグレクトの半数以上が介護を必要としている認知症状態であるため、異変を感じたら医師や地域包括支援センターに相談をしましょう。
 
 
5.認知機能の低下
65歳以上の人の約16%の割合にものぼるといわれている認知症は、理解力や判断力が低下し、ゴミかゴミでないのかを見分けられなくなってしまいます。ゴミの日やゴミの集積場所の認識もできなくなるために、ゴミを捨てられない状況が続いてしまうこともあります。
地方公共団体にはゴミ出し支援制度があるところも多いため、それらを利用し認知症によるゴミ屋敷化を予防できるようにしましょう。
 
 
後編に続く

ゴミ屋敷と孤独死 Vol.2

2022年7月20日

孤独死を防ぐ対処法とは?
 
孤独死は発見が遅れると、物件に多大な被害を与え、特殊清掃に多額な費用がかかってしまいます。
それだけでなく、遺体の状態が悪くなり、大切な家族を綺麗な状態でお見送りすることができなくなってしまいます。
そのような悲しい事態にならないためにも原因となる状況を取り除き、孤独死を防ぐための対処をしていくことは重要です。
ここからは孤独死を防ぐための対処法を紹介するので、参考にしてくださいね。
  
  
1.孤独死へと繋がりやすいゴミ屋敷化を食い止める
ゴミ屋敷に住む住人は孤独死するケースが多いため、ゴミ屋敷とならないように対処をすることは最も重要といえます。
様々な要因でゴミ屋敷となった部屋は、自分一人で片付けることは困難なためゴミ屋敷清掃の専門業者に依頼をするのが楽な方法です。
早めの依頼であれば費用も安く済むため、ゴミ屋敷化を食い止め、思わぬ事故や怪我、孤独死のリスクを軽減しましょう。
  
 
2.心身の状態を回復する
孤独死やゴミ屋敷化を招く原因となる、心身の疾患をしっかりとケアすることは重要です。
辛い状態を一人で抱え続けず、病院で診察を受け、治療をしていきましょう。
 
高齢者は福祉サービスを用いたり、施設に入所するなど他者とコミュニケーションをする場を設けることで孤独死を防ぐことができます。
心身の状態は個人で違ってくるため、専門家に相談し、無理のないケアを行ってくださいね。
 
 
3.見守りサービスを取り入れる
見守りサービスとは、離れて暮らす高齢の家族の状態を確認し、生活をサポートするサービスのことです。
サービスには大まかにわけて下記のような種類があります。
 
・接触型見守りサービス
自動音声の番号に電話をかけたり、自分でボタンを押す見守りサービスのことを指します。
異常事態の通報を簡単な操作でできます。
 
・非接触型見守りサービス
カメラやセンサーで状態を確認できる見守りサービスです。24時間体制で見守って貰える利点があります。
 
・対面型見守りサービス
スタッフが巡回したり、電話をかけてくれる見守りサービスのことです。人と対面しコミュニケーションを取ることができ、相談を気軽にしやすくなっています。
 
このような見守りサービスを導入することで、孤独死のリスクを減らしたり、孤独死した際にすぐに気付くことが可能となります。
 
 
4.近隣でゴミ屋敷化の気配があれば行政に問い合わせる
近隣から異臭や害虫といった異変に気づき、ゴミ屋敷化の気配を感じたら、行政に問い合わせをしましょう。
ゴミ屋敷化が進むと周囲の住居が被害を受ける可能性が高まりますし、実は中で孤独死して
いたという場合も少なくありません。
早めに問い合わせをすることで被害を少しでも減らすことができるため、怪しいと思った場合は相談をしてください。
 
まとめ
この記事では、孤独死とゴミ屋敷の密接な関係性について解説をしましたがご理解頂けましたか?
年々増加する孤独死と部屋のゴミ屋敷化は社会問題となっているものの対処が難しく、個々が意識をして防いでいかなければなりません。
ゴミ屋敷は孤独死を招きやすいため、まずはゴミ屋敷を防ぐことが大事な一歩です。
ゴミ屋敷は専門業者に依頼すると、短時間で綺麗なお部屋にしてくれるので安全で快適な生
活ができるようになりますよ。
本記事で、意外にも身近にあるゴミ屋敷と孤独死の問題について、考えるきっかけになりましたら幸いです。

ゴミ屋敷と孤独死 Vol.1

2022年7月9日

ゴミ屋敷が孤独死を招く!孤独死を迎える人の傾向や対処とは?
 
孤独死と聞くと高齢者を思い浮かべる方が多いかと思いますが、実は中年と呼ばれる40代や50代でも孤独死が多く発生しています。
孤独死は40代以下の若年層が年々増えており、高齢者だけの問題でなくなっているのが現状です。
孤独死で亡くなった人の家はゴミ屋敷化している場合が多く、ゴミ屋敷と孤独死には深い関係性があります。
この記事では、孤独死とゴミ屋敷の関係性について説明し、孤独死を迎える人の傾向や孤独死を防ぐ対処法について記載していきます。本記事を読んで、決して他人事ではない孤独死の問題について、今一度考えて頂けたら嬉しいです。
 
 
年々増加する孤独死は身近な社会問題になりつつあります
ニッセイ基礎研究所の推計によると、孤独死で亡くなった人の数は年間で約26,000人にのぼるといいます。(※本データでの孤独使者数は「自宅で死亡し、死後約2日以上経っていること」を孤独死と定義しています)
この人数を聞いて、孤独死する人が想像以上に多いため、驚く人もいるのではないでしょうか。
孤独死が増加する原因として、下記3つの要因があげられます。
 
・地域・社会から孤立化が進む環境への変化
・高齢者の貧困化
・熟年離婚の増加
 
これらの要因は簡単に対処することができません。
孤独死は平成11年から21年の間の約10年間で3倍に増えており、孤独死の増加を食い止めることの難しさを感じます。
総務省統計局のデータによると、2030年には3世帯に1世帯が単身世帯となることが予想されています。
孤独死の件数は単身世帯と比例して増加することが考えられるため、ますます孤独死で亡くなる人の数は増えていくでしょう。
 
 

孤独死を迎える人はゴミ屋敷の住人が多い?
孤独死とゴミ屋敷の因果関係とは

 
孤独死で亡くなってしまう人は、ゴミ屋敷に住んでいることが多いといわれています。
部屋をゴミ屋敷にしてしまう人と孤独死してしまう人には共通している部分が多く、下記で挙げるように密接な関係があります。
ここからは孤独死とゴミ屋敷を引き起こす要因と根深い関係性について解説していきます。
 
1.一人暮らしであること
ゴミ屋敷の住人は一人暮らしの割合が高く、一人暮らしでない家に対して二倍以上ゴミ屋敷化しやすいといわれています。(出典:大阪市のいわゆる「ごみ屋敷」の現状について)複数人と暮らしていれば、誰かの助言や手助けによってゴミ屋敷を防ぐことができますが、一人で片付けをしなくてはならない一人暮らしは条件が揃うことで簡単にゴミ屋敷化してしまいます。
 
孤独死も同様に、一人暮らしであるケースが非常に多くなっています。
複数人で暮らしていたら、同じ屋根の下で家族と長期間コミュニケーションを取らないという特殊な場合を除いて、孤独死してしまうことはありません。
同居人の異変に気付き、対処することで孤独死を防ぐことが可能だからです。
このように一人暮らしであることは孤独死やゴミ屋敷化を防ぎにくく、これら事態を招く原因の1つとなっているのです。
 
 
2.社会的コミュニケーションが希薄となり、孤立していること
ゴミ屋敷に住んでいる人は自分の部屋がゴミ屋敷であるという後ろめたさから、社会的コミュニケーションが希薄となっていく傾向が多くあります。
部屋がゴミ屋敷であることが周囲にバレることを恐れ、家族や友人、近隣住民とコミュニケーションをとることを拒むことで段々と孤立していきます。
孤立化が進むと孤独死のリスクが高まり、万が一孤独死してしまった際に異変を感じ取ってくれる人や発見してくれる人がいないため、死体が放置されるという最悪の事態にまで陥ってしまいます。
 
 
3.心身に疾患があること
心身に疾患がある人は、部屋をゴミ屋敷にしてしまうことが多くなっています。
何故なら、身体に不調がある人や精神的に塞ぎ込んでしまっている状態の人は、心身の状態のせいで片付けができません。
片付けができない状態が続くと、部屋はゴミ屋敷化してしまいます。
孤独死の割合の多い高齢者は特に、病気や足腰の不調が多いため、ゴミ屋敷化しやすくなっています。
心身の疾患によりゴミ屋敷化した部屋は火災や怪我の原因となったり、不衛生な状態が続き、孤独死のリスクをより高めることに繋がるのです。

 
ゴミ屋敷を放置するリスクとは?
孤独死の特殊清掃は、どれくらい費用がかかるの?
 
孤独死とゴミ屋敷には密接な関係があるとわかっていただいたところで、ここからはゴミ屋敷を放置するリスクについて触れていきます。
 
ゴミ屋敷は放置することで、怪我や火災、孤独死の可能性を高める危険な状態です。
また、ゴミ屋敷の中で孤独死し、長期間放置された場合は高額な費用がかかってしまうので注意が必要です。
 
ゴミ屋敷は放置により怪我や火災を引き起こす原因に
ゴミ屋敷となってしまった部屋は足の踏み場がなくなり、何がどこにあるかわからない状態なので思わぬ事故や怪我の原因となります。
コンセントにほこりが入り込むことで火災が発生するトラッキング現象や、たばこの火がゴミに移り火が広がってしまうなど、ゴミ屋敷が火事になるリスクはゴミ屋敷でない部屋よりも非常に高くなっています。
更に、衛生面で良くない状態が続くことで健康に害を与える場合もあります。
ゴミ屋敷は思わぬ事故や怪我、病気の原因となり、命を脅かす危険性があるのです。
 
孤独死した場合の特殊清掃の費用は、通常の清掃よりも多額な費用がかかります。
万が一孤独死した場合は、特殊清掃となる場合が殆どです。
何故なら、孤独死は死後数日経ってから発見されることが多く、悪臭や害虫といった対処が必要となるからです。
孤独死の現場の清掃は、死体から漏れ出た体液によって感染症になる危険性があったり、悪臭の原因を突き止めることが困難といった素人では判断が難しく、危険性の高いものとなります。
ですので、孤独死の特殊清掃は基本的に業者に依頼することになりますが、一般的な清掃よりも清掃員の負担が大きいため、高額な費用が必要になってしまいます。
日本少額短期保険協会が2021年に発表した「第6回孤独死現状レポート」によると、孤独死の平均清掃費用の原状回復費に約390,000円、残置物処理費に約230,000円かかることが分かります。
孤独死の清掃費用だけでも、合計で約620,000円の費用がかかり、孤独死保険等に加入していない場合は多大な支出となってしまいます。
 
物件の原状回復費用は部屋の状態や管理者によって変わってくるため、更に多くの費用を請求されるケースもあります。
親族や法定相続人、連帯保証人、不動産の管理者に多大な影響を与える孤独死は、そのような事態とならないように予め対処をしておく必要があります。
 
 
後編へ続く